今の社会には、人生の歩み方や働き方に無数の選択肢があります。その自由の中で、多くの人が他人の目や評価を気にしながら、自分の行動や決断を選んでいるのが現実です。
確かに、人から認められることに喜びを感じるのは、ごく自然なこと。承認されたいという気持ちは、人間関係の中で誰もが持つものです。
けれど、「自分らしく生きる」とは、周囲の期待に応えることではなく、自分の本音に正直に、ブレない軸を持って生きるということ。
それは、他人との比較ではなく、自分の内側にある価値観に従って進んでいくという選択です。
自分らしいは、“わがまま”と同じ?
「自分らしく」と聞くと、「好き勝手に生きてる」「自分本位」といったネガティブな印象を持つ人もいるかもしれません。
でも実際には、自分らしくあることと、自己中心的に振る舞うことはまったく違います。
自己中心的な人は、周りを思い通りに動かそうとします。でも、自分らしく生きている人は、他人を変えようとはしません。ただ、自分の感じたことや望むことに忠実に、自ら選択して行動しています。
そこには、「自分で決めて、自分で責任を持つ」という姿勢があります。つまり、自分らしさとは、自由と同時に責任を引き受ける生き方なのです。
自分らしさを見つけるには?
他人の声に流されず、自分が「これだ」と思えることを選んで生きていくためには、まず自分の価値観や特性を知ることが必要です。
「どんなことにワクワクするのか」「何を大切にしているのか」。そうしたことを丁寧に掘り下げる時間が、自分らしさを見つける手がかりになります。
とはいえ、自分らしさは、すぐに手に入るものではありません。「簡単に見つけられる方法」や「即効性のあるHow to」では解決しないのです。
だからこそ、自分自身との対話を繰り返すことが大切です。
実は私たちは、自分のことを思っているほど深く理解していないのかもしれません。
あなたの“らしさ”は、あなただけのもの
「自分らしさ」とは、誰かと比べて測れるものではなく、あなたの中にある個性や考え方、感じ方、振る舞い方すべてを指します。
まずは、自分の選択の土台になる軸を探ることから始めてみましょう。
そのヒントは、意外にも幼い頃のあなたの中にあるかもしれません。
たとえば、保育園や小学校の教室には、いろんな子がいたはず。元気いっぱいな子、引っ込み思案な子、すぐ泣く子、おしゃべり好きな子…。
そのどれもが、型にはまっていない、それぞれの「らしさ」を持っていました。
思い返せば、大人になる前の私たちは、もっと自然体で、自分のままを表現していたのかもしれません。そこには、“こうあるべき”という縛りも、“誰かに合わせる”という意識も、ほとんどなかったはずです。
自分らしくあるために
自分らしさは、外にあるのではなく、自分の中に眠っています。
誰かの言葉や正解を探すよりも、まずは自分を知ること。
それが、「あなたらしく生きる」ための、一番大切な第一歩です。
